なんでゴミ屋敷になるの? その心理と効果的な掃除・片付けの方法

なぜだか分からないけれど、放っておいたらいつの間にか随分と酷い状態になっていた、という現象は日常生活の中でしばしば発生します。

例えば、冷蔵庫の中に賞味期限切れの食べ物がたくさん眠っていることは「分かっているんだけど」、あえて引っ張り出して整理するのも面倒だしなんか怖い、とか。

そうやって放置していたら、なんかすごいカビが生えてた! みたいなことは普段の生活でも起こりうる話です。

元々、人間は面倒くさがりですし、「ちょっとこのままだとヤバイかもなぁ」と思っても、その場を平穏にやり過ごすためにあえて問題を先送りにしたくなる心理は誰にでもあります。

ゴミ屋敷は、そうした小さな先送りが積もり積もって出来上がるシロモノです。悪い意味で、「塵も積もれば山となる」が実現した状態といえるでしょう。

なぜゴミ屋敷になるのか。その原因と心理

ゴミ屋敷になってしまう理由は、いろいろと検証されています。一般的には、以下のようなことが言われています。

  • 過度な蒐集 / 収集癖
  • モノへの強い執着心
  • 整理整頓が苦手
  • ゴミに囲まれた環境への慣れ

なるほど、もっともらしい説明ではあります。いずれも、程度問題はあれ、どんな人にでも当てはまりうる心理状態あり、家にゴミが溜まっていく原因はたしかにこれらに起因しているでしょう。

しかし、それが「ゴミ屋敷」にまで発展する根本的で最たる原因は、これらの結果積み上がったゴミを片付けるのがあまりにも「面倒くさい」という根源的な気持ちに収束します。

この「面倒臭さ」にも、いくつか種類があります。

「要るもの」と「要らないもの」を分類するのが面倒

ゴミを捨てるためには、何を捨てるかを決めなければなりません。しかし、大量のモノやゴミが積み重なった状況では、その選別自体に大変な労力と時間を要します。

本来的に、「必要なもの」と「不要なもの」の境界線はあいまいです。だからこそ、なかなか捨てられない状況に嵌るわけです。

まずもって、「ゴミとは何か」という半ば哲学的な問いに対して自分なりの答えを出す精神的作業が必要です。見落とされがちですが、これが意外と難しいのです。

家中のゴミをまとめるのが面倒

さらに、モノを捨てる踏ん切りがついたとしても、実際に捨てるためにゴミをまとめる作業が大変です。

要るものと要らないものを、積み重なった無数のモノのひとつひとつについて具体的に選別をしていくわけですから、大変な時間と労力がかかります。

普通、1日やそこらで終わる話ではありませんから、中断しながら少しづつ進めていくことになるでしょう。

しかし、ゴミ屋敷を中途半端に片付けると、今まで見ないようにしていた隠された部分が露呈されるようになってしまい、非常に居心地が悪くなってしまいます。絶対にそこは、汚いはずですから。

そのため、迂闊に掃除に手を付けられないのです。

ゴミ回収に出すのが面倒

加えて、まとめたゴミを回収に出すのもまた多大な苦労があります。

当たり前ですが、ゴミは分別しなければなりません。リサイクルに出すべきものもあります。粗大ごみは、自治体の定める手続きに従って有料で処分を依頼する必要があります。

ゴミの内容によっては、自治体の条例によって特別な廃棄物として処理しなければならないものもあります。

これらの決まりを調べることがまず大変です。さらに、実際にルール通りに処分を進めるのも大変です。

こうした多重構造の面倒臭さに直面し、どこから手を付ければ良いのか分からない状況に陥って無気力状態になってしまうのです。

実際、私だって、もし自分の家が慢性的にゴミ屋敷化したとすれば、まともに片付けられる自信はありません。それこそ、手の打ちようが無くなって諦めてしまうでしょう。

もう手の付けようがなくなったと判断した場合には、自分だけでは精神的にも時間的にも片付けることは到底無理ですから、人にやってもらう以外に対処法はありません。

ゴミ屋敷清掃の専門業者

幸いにして、こうしたゴミ屋敷の掃除、片付けを専門とする業者さんがいます。そうしたところに依頼をするのが唯一にして最善手です。

ただし、当然、費用がかかります。広さにもよりますが、最低でも数万円〜というのが相場です。

ゴミ屋敷問題の根の深いところは、先にもすこし触れましたが、「ゴミに囲まれた状態に慣れてしまう」という人間の適応能力にも原因の一端があります。

ぶっちゃけ、家の中に大量のゴミが積もってたって死にはしないよね、という。

いやまぁ、長期的に考えれば衛生面や害虫の問題で死期は早まると思いますけど、少なくとも、今日とか明日に差し迫った命の危険を感じることはないわけです。

だったら、いま高いお金を払って清掃業者に頼む必要なくない? いまお金ないし。

という考えに至るのはある意味自然なことだと思います。

たしかに、ゴミの下に多数のゴキブリがいて一緒に住んでいたとしても、「慣れたから構わないんだ!」と開き直れてしまうのであれば、それでも良いのかもしれません。本人の中では。

ただし、やはり客観的にみればやはりそれは精神的な異常をきたしていると言わざるをえません。通常の社会生活の範疇から逸脱していることは明白で、この状況を受け入れてしまうことは真っ当な個人としてのプライドや自己評価を放棄しているも同然です。

人間としての最低限の文化的・社会的な尊厳を取り戻すためには、いずれは決着をつけなければいけない問題なのです。

幸いにして自分でやる必要はなく、決まったお金さえ払えば、このやりたくない嫌な仕事を他人にやってもらえるわけですから、やってもらうに越したことはありません。

というか、この手の清掃は専門の業者に任せた方が絶対に良いです。

徹底的な清掃の実行

ゴミ屋敷の清掃を自分でやった場合でも、たしかに状況は改善するでしょう。

しかしながら、時間の経過とともに積もった問題はゴミだけではありません。設備の劣化、害虫の繁殖、臭気、汚損、湿気によるダメージ等々、ゴミ屋敷化に伴う様々な追加的問題が家には発生している可能性があるのです。

結局、自分でできる範囲で中途半端に掃除をしたとしても、こうしたゴミ屋敷の「残像」が残っていると、これにつられて気が緩み、再びゴミが積み上がっていく心理的な隙となってしまいます。

やはり、やるなら徹底的に

専門業者のノウハウと技量をフル活用し、放っておいてしまった大量のゴミとこれまでの不衛生な生活を完全に清算してしまうことが、ゴミ屋敷対策として考えられうる最優先の作業なのです。

おすすめの清掃業者は下記の業者です。

タイトルとURLをコピーしました