NHKの改革案として、Eテレを売却して受信料を半額にする話が出ているようです。
私は、現在のNHKの価値はEテレにあると思っています。
なんなら、私の場合、Eテレのためだけに受信料払ってるくらいの立場であることは、下記の記事でも言及した通りです。
なので、Eテレが無くなるんだったら、私としてはNHKにはもはや半額の価値すらも見出せないわけで、ますます受信料を支払う意義が失われる形となります。
でも、これ、記事をよく読んでみたところ、実は非常に良い改革案なんじゃないかという気がしてきました。
それは、こちらのアイデアがあわせて浮上しているためです。
Eテレを国有化してネット配信するというアイデア
記事の中では、NHKのEテレ売却に関して、以下のようなことが補足されています。
NHKはEテレにはいい番組があるというかもしれないが、それなら政府がそれを買って配信すればいい。
……あ、これだ。これだよ。
これすごく良いんじゃない? てか最適な打開策のひとつなんじゃないか?
そう思う理由は以下の通りです。
Eテレが形を変えて生き残る
まず、Eテレが国によってネット配信されるのであれば、Eテレのコンテンツは生き残ることができます。
Eテレの幼児番組は、夕方の子供たちの注意を引き付けてくれるお父さんお母さんの強い味方です。保育園とかと同じです、というか、もはや遠隔の家庭保育園と言っても過言ではない。
子育て世代を支援すべきだとする日本の状況に鑑みれば、こうしたEテレの人気番組だったら国の税金で支えたっていい。
また、内容にしたって、国の介入があることを生理的に嫌う人とかいるかもしれませんが、義務教育の公立学校だって同じなわけです。この手の教育事業に関しては、別に国が運営したところで実質的にはなんら問題はないと思います。
正直、もし今後NHKが国民の批判によりぶっ壊された場合であっても、Eテレの幼児番組だけは残ってほしいなと考えている私からすると、これはアリです。
NHKの受信料が大幅に減額される
事業をスリム化するんだから、当然、受信料は減額されるわけです。
小さな子供がいない家庭など、Eテレを含めたNHKを一切見ない世帯も当然あるはずで、そうした場合にはNHKへの金銭支払いなんて無駄以外の何者でもないわけですよね。
本当は、最終的にNHKがスクランブル化すればいい話ですけど、まずは事業縮小によって、テレビの設置・視聴に係る無駄なコストを減らしていくという方向性は、ファーストステップとして悪くはありません。
Eテレしか見ない人はテレビを捨てることができる
そして、そもそも普段からEテレメインの視聴者からすると、Eテレが国有化されてネット配信ということになれば、もはやテレビは無用の長物となります。
要らなくなったテレビを捨てたら、当たり前ですがNHK受信料は0円になります。
ドラマも、アニメも、バラエティも、ニュースも、ネットとサブスクリプションサービスで事足りている子育て世代のお父さんお母さんにとっては、本格的に脱テレビの契機となります。
Eテレの料金が実質的に現行の受信料の半分を占めるのだとすれば、Eテレメインの層がネットに移行してサブスクリプション料金を支払うにしても、コストは現行の受信料の半分になるわけです。無駄が除かれて合理的です。
いずれにしても受信料を基盤としたNHKは縮小すべき
まぁ実際のところ、国有化うんぬんは本質的な問題ではないかもしれません。
NHKがEテレを手放したくなければ、NHKがちゃんとしたサブスクリプション形式でEテレをネット配信したって良いわけです。ちゃんとした、見たい人だけが料金を払ってネットで視聴する形ですね。
重要なことは、NHKが制作する番組のうち、ドラマや、エンターテインメントや、教育といった周辺分野のコンテンツは、受信料体系から分割してサブスクリプション型のネット配信にすれば良いということです。
番組に需要がなければ、採算がとれずに自然と消えるでしょうけど。需要がないなら仕方ないね。
その点、たぶんですけど、Eテレで提供されている教育番組のうち、みんなが大好きな「おかあさんといっしょ」とか「いないいないばあっ!」とか「みいつけた!」とかのメジャーどころは、需要が根強いからサブスクリプション化したって無くならないと思います。
そういうわけで、受信料に紐づくNHKの既存事業は、積極的に売却なり分社化なりして切り離して頂きたいと思っています。
それが公益に資することだと思います。