生命保険選びは、掛け捨て型の「収入保障保険」が最適解との結論に至った

生命保険の選択は、家計の支出に大きな影響を与えます。なにしろ、トータルの払込保険料を合算したらその総額は数百万円にも及ぶ大きな買い物なのです。

ですから、私は色々と調べて、駅前の「ほけんの窓口」にも半年間で計8回も足を運んで、加入する生命保険を慎重に検討してきました。

その結果として、私が最適だと結論づけたのが、掛け捨て型の収入保障保険です。

なぜ、そう考えたのか。その経緯と理由をここではご説明しましょう。

……結構長い文章になってしまいましたが、私の検討内容の紆余曲折を全部書いておきます。

生命保険を契約する目的を明確化する

まず、保険選びにあたって重要なのが、保険に入る目的を明確化することです。

みんな入っているから、とか、一人前の大人としては普通入るものでしょ、とか、そういう周りに流されて契約をする発想は賢明ではありません。

そういう姿勢は、保険を売る側の保険会社にとっては良いカモというものです。

「安心を買う」という考えは間違っていないと思いますが、そうだとしても、どんなリスクにどの程度備えるのかをちゃんと考えておかないと、百万円単位の無駄な保険料を支払う損を被ってしまう恐れもあるのです。

私が生命保険を契約した目的

最初に、私が生命保険を契約した目的を明らかにしておきましょう。

私が生命保険に求めるものは、突き詰めて考えれば以下の資金だけでした。

  • 子供の教育資金 3,000万円

私が生きて仕事を続けている限り、貯蓄なりなんなりで自分の子供の教育費はなんとか捻出することができます(できるはずです)。

しかし、十分なお金が貯まる前に私が死亡してしまったりすると、子供の教育に必要なお金は以後どこからも出てきません。

そうすると、子供を大学に行かせることもままならなくなってしまうかもしれません。

すなわちこれが、私が死んだときに発生し得る致命的なリスクです。ここだけは、保険をかけることによってカバーする必要があると考えていました。

残された家族の生活費はどうするのか?

ちなみに、生命保険を検討するとき、遺された家族の生活費も考える必要があるのでは、と思われるかもしれません。

確かに、世帯の収入を支えている人間が死亡したら、家族の生活に必要なお金が完全に途絶えてしまうような印象を持ちますよね。

しかし、私はサラリーマンです。そして、サラリーマンは基本的にみんな、厚生年金保険という公的年金保険に加入しています。

公的年金は、老後のためだけにあるわけではありません。

世帯主が死亡した場合に、のこされた遺族に対して支給される遺族厚生年金というものがあります。基本的に、日常的に必要な生活費についてはこれで十分に賄うことができます。

さらに、死亡までいかずとも、何らかの事情で世帯主が障害状態になった場合には、その家族には障害厚生年金というものが支給されます。

普段意識することはあまりないですが、公的年金というものは意外に強力な社会保障です。不慮の事故によって一家が路頭に迷うような不幸が発生しないように、最低限必要な手当てはあらかじめちゃんと設計されています。

まあ、その分、毎月の給料から結構な金額の厚生年金保険料が強制的に天引きされているわけですが。

しかしそうであるならば、生命保険の加入にあたっては、すでに支払っている厚生年金保険のことは勘案しておくべきでしょう。家族の生活費は、厚生年金で十分です。ここに生命保険をかけるのは、保険の重複となり実質的に損になります。

医療保険は不要なのか?

保険を考えるとき、もうひとつ、医療保険をどうするのかという点も論点になります。

私は、医療保険は不要だと考えています。

こちらも国の制度として、社会保険における高額療養費制度というものがあります。

1ヶ月の医療費が高額になった場合に、一定の金額を超えた分については保険適用されて、自己負担しなくてよいという制度です。私のような一般的なサラリーマンの場合、毎月の上限額は8万円〜9万円となることが多いです。

すなわち、この上限額を超える医療費が発生しても、その分はタダになります。

このくらいの限度額が設定された費用であれば、一定の貯金があれば普通はなんとでもやりくりができるはずです。わざわざ追加で保険をかけるまでもないでしょう。

保険というのは、「万一起こってしまったら家計が破綻してしまう」ような致命的なリスクに備えることが第一の目的です。

通常の家計のやりくりと貯蓄で対処できるようなリスクについて、わざわざ追加の保険料を支払って備える必要など無いと思うわけです。

必要なお金は子供の教育資金

結局のところ、家族がこれまで通りの健康な生活を維持するだけであれば、そのための資金は生命保険が無くたって全然なんとかなります。

問題は、生活とは別に、コツコツと積み立てておく必要がある大きなお金です。その貯金の積み立てが急に途絶えたときに、不足分をどう工面すべきかということです。

子供が産まれた瞬間に、将来の教育費用は1人あたり最低でも1,500万円は必要になると思います。こればかりは社会保険や公的年金だけではなんとかなりませんから、ここで初めて、生命保険の必要性が生じてくるわけです。

「積み立て型」か「掛け捨て型」か

生命保険選びにおいて最初の分かれ道になるのが、「積み立て型」にするのか「掛け捨て型」にするのかという問題です。

「積み立て型」は、万一のときに保険金が下りるだけでなく、たとえ保険金が下りる事象が発生しなかったとしても、保険契約の満期等にお金が戻ってくる保険形態です。

場合によっては、払い込んだ保険料以上の金額が満期等に戻ってくる場合があります。

一方で「掛け捨て型」は、万一のときに保険金は下りますが、逆に、万一が起こらなければ、お金は一切戻ってこない保険形態です。

これだけ聞けば、明らかにお金の返ってくる「積み立て型」の方がお得にみえます。

それが、罠です。

「積み立て型」の生命保険では私が求める保険金額を設定できない

積み立て型の生命保険としては、養老保険と言われる商品が一般的ですが、これはちょっとややこしい保険商品だと思っています。

養老保険では、死亡時に保険金が下りるのは当然として、期間内に死亡等がなく満期を迎えても、設定した保険金とほぼ同額の返戻金を受け取ることができるわけですね。

死んでも死ななくても、同じだけのお金が返ってくる……!

しかしその代償は、バカ高い毎月の保険料です。それに加えて、少なすぎる保険金の設定額です。

例えば、私が必要としている3,000万円の保険を、養老保険として20年満期でかけた場合、保険料はどうなるでしょうか。

基本的な考え方としては、設定した保険金額を契約期間で割り算すれば、保険料の目安が出ます。

上記の例では、「3,000万円÷20年間(240ヶ月)」で、月額12.5万円という驚きの金額になります。実際にそれくらいの保険料になります。家計を強烈に圧迫する支出ですね。そんなの毎月払えねぇよ!

だから、みんな養老保険の保険金額は500万円くらいにして、毎月の保険料を2万〜3万円くらいに抑えるわけですよ。

でも、月々数万円を支払って500万円じゃ、私の求める保険金額3,000万円に全然足りないんですよね……。

十分な保険金額を現実的な保険料で設定できないと意味がないわけです。その意味で、積み立て型の生命保険は私にとっては全く使えない代物だったのです。

資産運用を保険でやる必要はない

この積み立て型の生命保険というのは、実態は「保険」+「資産運用」の複合金融商品です。

基本的には、満期にお金を貰うために、その分のお金を毎月コツコツと積み立てているだけ。

その資産運用の利益が、掛け捨てと同様の保険料に充当されているから、死亡保障もつくという仕組みです。

でも、貯蓄積立や資産運用という観点でみるならば、これを保険でやる必要は全く無いと私は思っています。

なぜならば、

  • 積み立て中のお金は途中で取り戻すと元本割れする。急な資金需要のやりくりに対応することができず、不便です。人生のリスクは死ぬことだけではないのです。
  • 保険商品は運用利回りが低い。30年とか長期間でも、最近の商品は利回り1%程度です。途中で解約したら損をするリスクを考えると、この超低金利の時代にやるべきものではありません。

最近は、非常に安いコストでインデックス等のパッシブ型投資信託を買うこともできます。

明らかにそちらの方が、期待利回りも高く、換金性も高いので、資産運用として適していると私は考えています。

てゆうか、そもそも複合金融商品というのはコストが高いものです。中身を分かりにくくすることで消費者を煙に巻いて利益を得るのが金融屋さんの仕事です。

保険は、本来の目的に立ち戻ってシンプルにすべきでしょう。

死亡保障は掛け捨てで安く。資産運用は投資信託等で機動的に。

これでいいと思っています。

学資保険はどうなのか

学資保険も、完全にこの「保険」+「資産運用」の積み立て型保険商品です。

すなわち、「保険料がバカ高い」にも関わらず、「設定できる保険金額が全然足りない」という商品です。

もはや保険というより投資商品ですが、低っくい運用利回りでありつつも資金拘束は強くて柔軟性に欠けるわけです。

いかにも中途半端で、お話になりません。

「掛け捨て型」なら安い保険料で十分な保険金額を設定することができる

資産運用や貯蓄積立という余分な機能を取り除いたシンプルな生命保険は、実はとても安価なものです。

3,000万円の保険金を設定しても、掛け捨て型の定期死亡保険なら月々の保険料は5,000円を切るレベルです。

世の中では、月々の保険料が2万円とか3万円とかいう話が聞かれたりしますが、もったいないなぁと思います。そのうちの数万は自分で運用した方がよほど良いパフォーマンスが得られると思うのですが……。

しかし、完全にシンプルな定額の死亡保障なら良いのかというと、そこは実は、当初の目的に照らしてちょっと工夫をすることで、より効率的かつお得な保険を選ぶことができるようになります。

子供の教育資金リスクに備える掛け捨ての生命保険

前提として、子供の教育費は地道に貯める必要があります。

子供1人が成人するまでに必要な教育費は、1,500万円と仮定します。20年で貯めようとすれば、毎年75万円の貯金が必要です。

子供2人なら、毎年150万円です。

保険があろうがなかろうが、私はこの金額を毎年貯める必要があります。

保険金は、死んだときにしか貰えませんからね。

さて、もし私が、子供が2人産まれた瞬間に事故で死んだら、合計3,000万円の将来の資金需要が不足してしまいますね。

だから、いまこの瞬間は、私には3,000万円の保険金が必要です。

しかし、仮に私が10年後に死んだらどうでしょうか。

仮に年間150万円の貯金が上手くいっていれば、教育費のための貯蓄残高はすでに1,500万円ほど貯まっています。

この時点で足りない金額は、残りの1,500万円だけです。この段階においては、もはや3,000万円の保険金は不要です。1,500万円分が過剰であり、これは要らない保険に余計な保険料を払っているのと同じことです。

毎年150万円づつ貯金をする前提があるならば、毎年150万円づつ保険金額が減っていく生命保険があれば、最も無駄がありません。

それが実現できるのが、収入保障保険です。

収入保障保険とは

収入保障保険は、私のような世帯主が死亡したとき、遺された家族が保険金を毎月受け取ることができる保険です。

世帯主からの毎月のお給料が途絶えても、代わりに生命保険から給料分のお金が毎月貰えるイメージですね。

本来的な収入保障保険の趣旨としては、生活費の保障のための保険なのかもしれません。

しかし、私の場合、生活費は特に心配していません。教育資金が心配なだけなので、月払いではなく、むしろ一括で貰った方が分かりやすいくらいです。

実は、収入保障保険は、保険金を死亡時に一括で貰う形にもできます。利息分の割り引きは若干ありますが、万一のときのお金は早く手元に置いておける方が、不測の事態に備えることができるため望ましいです。

そして、その受け取れる保険金額は、「月額の保険金×残りの保険期間」の掛け算をベースに算出されます。

私の場合、スタート時には「月額保険金12.5万円×保険期間20年 (240ヶ月)」でトータル3,000万円相当の収入保障保険をかけました。

これ、10年後にはどうなるかというと、「月額保険金12.5万円×残りの保険期間10年 (120ヶ月)」で、その時点でのトータル保険金は1,500万円になります。

これを、一時金として一括で受け取ることができます。

これが、正に私が求めていたものです。

受け取れる保険金額が期間の経過とともに減っていくことから、月々に支払う保険料は、定額3,000万円が延々と続く生命保険よりも断然安くなります。

それこそ、半額に近い水準まで安くなりますので、総額でみるとかなりのインパクトになります。

逓減定期保険というのもあるが

なお、似たようなコンセプトで、逓減定期保険という生命保険もあります。

これも、年数が経過するごとに保険金が減っていく保険です。

まぁ逓減定期保険でも、上記の一括受取の収入保障保険とほとんど同じ内容になるのでこっちでも全然良いです。

ただ、逓減定期保険は取り扱っている保険会社が少ないので、選択肢の幅が比較的狭いです。

収入保障保険であれば、多数の保険会社が取り扱っていますので、いろいろと比較してお好みの会社で契約することができるため、私はこちらにしました。

保険金の受取条件について

生命保険の保険金を受け取れる場合というのは、死亡時高度障害状態になった場合、というのが一般的な契約条件になっています。

高度障害状態というのは、障害の程度がかなり酷くて、一人では日常生活の基本動作もままならない状態が該当します。こうした障害を負った場合にも生命保険金が下ります。

しかし、保険金の支払条件がこれだけだと、ちょっと足りないかなと思いました。

たとえば、ガンや心疾患などの重い病気で働くことができなくなった場合。

あるいは、交通事故などによって、高度障害状態まではいかないまでも、いまの仕事を続けることは困難な程度の障害を負った場合。

どのような場合にせよ、私の場合は今の仕事を続けることができなくなったら、必要な教育資金の積立が途絶えてしまいます。

それは死亡時だけに限られず、病気や障害による就業不能であっても、同じことです。

この点、生命保険の中には、死亡時や高度障害状態だけでなく、三大疾病身体障害になったときにも保険金を貰える仕組みのものがあります。

保険金の支給要件がより広くなっています。

その分、保険料は割高になります。イメージでだいたい2倍くらいになります。なかなかの割り増しですね。

しかし、それだけ保険料が高くなるというのは、保険会社としても、そうした三大疾病や障害の可能性が相応に高いと判断してのことのはずです。

つまり、発生のリスクそのものは高いということ。

そうであれば、私はそのリスクには備える必要があります。

不要な保障は徹底的に削りますが、必要な保障についてはケチらずにお金を払います。そうでなければ保険は意味がないからです。

よって、私の生命保険は、死亡時と高度障害状態に加え、三大疾病と身体障害時にも保険金が下りる契約にしています。

こうした条件を付加した商品はいろいろとありますが、結局どの商品が一番お得な保険料になるかは、具体的な年齢や契約期間の想定をしながらシミュレーションをしなければなりませんので、一概に「これがおすすめ」とは言い難いものがあります。

私の生命保険は、以下の要件を全て満たすことを前提として選びました。

  • 保険の種類は「収入保障保険
  • 保険金の受取方法は「一括受取
  • 当初の保険金総額は「3,000万円
  • 保険期間は「20年
  • 保険金支給要件は「死亡」「高度障害状態」「三大疾病」「身体障害

上記の内容で、私の月々の保険料は、5,000円台です。

加入した保険は、ネオファースト生命の「ネオdeしゅうほ」です。

似たような生命保険商品はいろいろありますので、納得のいくまで比較検討されると良いと思います。